親子関係ってどうあるべき?良い親子関係は信頼で繋がっている

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<いい親子関係のヒント>

子育てにはたくさんの喜びがあります。
我が子の成長を感じられたとき。
子育てを通じて自分自身の成長が感じられたとき。
家族の存在の大切さを実感した時など

その反面、子育ては思った以上に大変だと疲弊している人も多いことでしょう。

思い描く親子関係はこんなはずじゃなかった

どうして親の言うことが聞けないの…
どうしてお友達と仲良く出来ないの…
どうして嘘ばかりつくの…どうして…

我が子が生まればかりの頃描いていた理想の親子関係とは程遠く…
イライラガミガミの毎日。

「子供を感情的に怒鳴ってしまった」
「子供に八つ当たりしてしまった」
「家中の窓を締めて大声で怒鳴り付けた」
「言うことを聞かず思わず手が出た」
「涙が止まらなくなった」

子育て中の人なら思い当たることの一つや二つはあるのではないでしょうか。

そして、子どもを叱った後、子どもの寝顔に「ごめんね」と謝りながら、明日は叱らないぞ!と心に決める。でも、目覚めたら優しいママになっていた!なんてことはなくて、昨日の反省虚しく今日も子どもにイライラしている私がいる。

  • 子育てってもっと喜びに満ちたものじゃないの?!
  • 親子関係ってもっと温かなものじゃないの?!

もし、そんな怒りと罪悪感と焦燥感を感じる日々が続いているなら、このコラムがお役に立てるかもしれません。

子育てって?親子関係って?
いったいどうあるべきなのかぜひ一緒に考えてみましょう。

 

子育てはもっとも大変な仕事

親業の創始者トマス・ゴードン博士は「親業」の著書の中で、子育てについて、親についてこう言っています。

<子育て>
ほとんど何も出来ない小さな人間の全責任を負い、生産的、協調的で、なにか貢献できる社会人に育てあげる。
これほど困難で、能力や努力を必要とする仕事は他にはない。

それにも関わらず、子育てには他の仕事にあるような研修の場はほとんどない。

それでも、子どもが問題を起こすと、誰もが親を非難する。

親は非難されるが訓練は受けていない。

親はしろうとである。


子供に優しくなれないのはなぜ?

親が子供に優しく出来ずイライラする根底には、子どもが損な生き方をしないようにと願う親の「思い」があります。

親がイライラするのは、この「思い」が子どもに届いていないのを感じるからです。

親がそう思うのと同じように、子どもも自分の「思い」が分かってもらえないことでイライラします

この分かってもらえないイライラは、相手の意見を受け入れない、言われたことだけをする、意地でも相手を従わせるという態度に向かわせます。

では、親の「思い」、子どもの「思い」が双方に届くにはどうしたらいいのでしょうか。

良い親子関係は信頼でつながっている


人は、信頼している人の話に耳を傾けるものです。

何を考えているのか分からない人ではなく、何を感じ何を思っているのか、ちゃんと真実を話してくれる人。

あなたが、子どもとの関係に疑問を抱いたのなら、子どもとの信頼関係が薄くなっているのかもしれません。

こんな時は

子どもの行動をあれこれ変えようとするよりも、子どもとの信頼関係を築く努力をすることが、あなたの「思い」を届ける最善の方法です。

良い親子関係ってどんなもの?

それでは、良い親子関係ってどんなものでしょうか?
我慢と忍耐で作られた優しさの上に成り立つものでしょうか?

叱らない、怒鳴らない、波風の立たない関係でしょうか?

いいえ、親だって人間です。

我慢できないこともある、優しくなれないときもある。
わかっっちゃいるけど自分の感情を抑えきれないときもある。
つまらないことでケンカしちゃうときもある。

そう、「にんげんだもの」

親業の創始者、臨床心理学者のトマス・ゴードン博士は

「対立は人間関係の真実の瞬間である。
対立が何度起こるかではなく、対立をどう解いたかでその後の人間関係が大きく変わる」

と言っています。

嫌なやつだと思っていたけど、ぶつかり合ったからこそ本音が言えて仲良くなる!なんてこともあるのではないでしょうか。

言い換えれば

この親だったら言っても分かってくれる。

この子だったら私のことを分かってくれる。

そう思える関係が「いい親子関係」であるといえます。

良い親にならなくていい

この人だったら私を分かってくれる。

そう思えるために必要なのが「信頼」です。
信頼するのに年齢も性別も関係ありません。

そして、信頼し合える関係になるためには、どんなに小さな子どもでも、一人の個性ある一人の人と認め、なおかつ、子どもにも、親も人間なんだと分かってもらうことから始まります。

お互いが人間として認め合えたところに「信頼」が生まれます。

多くの親が、この「信頼」の薄いところに「こうあるべき」と主張することで、子どもとの対立が起こっています。

子どもに何かさせようとするよりも、「信頼」を作ることで、子どもは親の言葉に耳を傾けようとするものです。

親は人生の先輩です。
子どもが損な生き方をしないよう、伝えたいことがたくさんあるのではないでしょうか?

思いやり、生き方、感じ方、しつけ、社会常識、友達、夫婦、子育て、性の問題、政治。 
それらが上手く伝わるためには「信頼」を築くことが不可欠です。

そして、親子の間で作られた「信頼」
子どもにとって、根拠のない大きな自信になります。

良い親にならなくてもいい んです。
やり方を学ぶ事です。 

子どもとの「信頼」を作るコミュニケーションの方法と、子どもから「親も一人の人間なんだ」と分かってもらう自分育ての方法を。

2022年3月3日