親の学校子育てコラム
あなたはどのタイプ?子供への接し方を分類
親業の創案者トマス・ゴードン博士は、親の子どもに対する態度は、多くの人が、下の3つの型に分類されると言っています。
①「勝者型」
②「敗者型」
③「動揺型」
各々の特徴的な親の態度をみてみましょう。
①勝者型
親が子どもに対して、権力を振るうのを当然と思っている。
子どもに制限をもうけて、ある特定の行動をするように要求し、命令する。
子どもが親の言うことを聞かないと罰を与える。子どもが親の言うことを聞くように、罰を与えるぞという脅しを使う。
親の欲求と子どもの欲求がくいちがう場合、つねに親が勝って子どもが負ける形をとる。
「子どものため」
「子どもは本当はそういう親の権威を求めている」
「子どもがどう思おうと、ちゃんと教えることが親のつとめだ」
「親が一番分かっている」
などの考え方を持っている。
②敗者型
子どもに不満を残すことは子どもにとって良くないと考えている。
子どもにかなりの自由を許している。
子どもに対して、制限を設けることを意識的に避け、権威主義的な対応は子どもによくない!と主張する。
親の欲求と子どもの欲求がくいちがう場合、かなりの頻度で子どもが勝って親が負けている。
③動揺型
勝者型と敗者型、どちらかを一貫して使わず、双方を適当に調和させようとする。
子どもが小さな時は「勝者型」子どもが大きくなってくると言っても聞かないからと「敗者型」に以降することも。
最初の子には「勝者型」下の子には「敗者型」のパターンもあり。
「子どもには出来る限り自由にさせたいけれど…放っておくと子どもがどこまでもエスカレート…もうこのままではダメだと思って厳しくしてみる…今度は厳格になりすぎて自分が嫌になり、子どもにもいい影響がないと思い自由にさせる…でも…」
さあ、あなたはこの3つの型に当てはまりましたか?
どれにも当てはまらない!
という方もいると思いますが、世の中の9割以上の親が、3つの型のどれかで子どもに対応しているといわれています。
分かりますか?3つの型の共通点
3つの型にはある共通点があります。
それは、どちらかが勝ってどちらかが負けること。
①勝者型「親が勝って子どもが負ける」
②敗者型「子どもが勝って親が負ける」
世の中の9割の親が勝ち負けで子供の接しているというのには衝撃です。
ちなみに、一番多いのは、勝つか負けるかで揺れ動く③動揺型。
この勝つか負けるかの対応しか知らない親のジレンマが、子供とのコミュニケーションの行き詰まりの大きな原因だと言われています。
第4の型、それは話し合うこと
親子間の葛藤を解くには「話し合うこと」ことが一番です。
一見単純で簡単そうに聞こえますが、お互い納得できるよう話し合うことは結構難しいものです。
親は話し合ったつもりでも、子どもは「押し付けられた」「命令された」と不満を抱えたり、反対に親の方にモヤモヤが残ったり。
残念ながら、世の中の9割の家庭が「話し合い」という名の誘導、命令、脅迫、説得になっています。
「話し合い」は勝ち負けではありません。
どちらかの解決策を押しつける場ではないのです。
「話し合い」は、お互いの困ったことを解決するために、一緒になって解決策を探す行為です。
協力して一緒に探すには、親が子どもの話に耳を傾け、自分の気持ちを素直に伝えるコミュニケーションが必要になってきます。
すなわち、こどもの話に耳を傾ける、自分の気持ちを素直に伝えるコミュニケーションを学べば、3つの型以外の対応、「民主的な対応」で子どもに接する事が出来るということです。
子どもとの対応でモヤモヤが残っちゃうというあなた
勝つか負けるか、このジレンマで揺れ動いていませんか?
〈参考〉「親業」トマス・ゴードン著 大和書房